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切符収集記&登山行記

切符収集記&登山行記

夏の東北へ

夏の東北へ

旅行期間:平成18年8月18日~21日
訪問標的:鳥海山登山、世界バスケ観戦、鹿島鉄道・くりはら田園鉄道訪問

【プロローグ】

 初めて日本で世界バスケ選手権が開催されることになり、チケットの発売前から非常にそわそわ。で、発売日にがんばってみたのですが、アメリカ戦のチケットはすべてすぐに売り切れ。ノビツキーのいるドイツ戦の良い席は早々に売り切れ。悪い席でドイツ戦を見るか非常に迷ったのですが、遠い席からアメリカチームの試合を見てレイ・アレン以外よくわからなかったという苦い経験から、そこそこ良い席が取れそうな仙台ラウンドの試合を入手、行き先を東北に設定して旅程を練りました。考えているうちにバスケが主なのか、登山したいのか、鉄道に乗りたいのかあやふやになってきて、鳥海山に登った後に仙台入りしバスケ観戦。天候次第で日程のどこかで廃止間近のくりはら田園鉄道を訪問。さらに東北入りする前にこちらも廃止が近づいている鹿島鉄道訪問。こういった感じでプランを立てました。
直前に羽越本線の土砂崩れの影響で「あけぼの」が運転されるのかあやうい日が続きましたが、出発1週間前に復旧し予定どおり旅を進めることができました。

【1日目】

 鳥海山の登山口へ行くバスの時間の都合上、象潟駅に早く着きたいので、日本海ではなくあけぼのを選択。そのため一度、東京まで出向く必要があります。
名古屋まで出た後、新幹線で東へ進路を取り、東京を経由して鹿島鉄道を目指し石岡駅まで向かいます。今回は青春18切符を併用するので、普通列車で移動できる区間は可能な限り普通列車で行くこととしています。
 上野駅から予定より早い常磐線の普通電車に乗れたため、鹿島鉄道も1本前の鉾田行きに間に合います。
 鹿島鉄道は車両を写すためだけに石岡駅ホームでたたずんだのが今から16、17年くらい前、鉾田で切符を買うがために石岡~鉾田を往復乗車したのが5、6年前と何度か接点はあるものの、途中駅で降車したことがありませんでした。また、駅名常備の硬券入場券が設備されたとの情報も得ましたので、鉾田、常陸小川両駅を訪ねてみることにします。
 今日は天気が本当に良くって、列車に乗っていても気持ちが良いです。のどかな風景の中を列車はごとごと走り、まず鉾田駅に降り立ちます。折り返しの時間があまりないので、次の列車に乗るか迷いましたが、すぐに折り返すことにします。ここでは硬券入場券といちばん安い硬券乗車券を購入。入場券は情報どおり駅名常備でした。また乗車券も最近仕入れたようなきれいな券でした。
 駅員さんをあわてさせてしまって申し訳なかったのですが、数分で折り返す石岡ゆき列車の人となります。行きは同業者が多くあまり普段の生活臭はなかったのですが、折り返しの便は学生が乗り込んでいたりで、少し普段の公共交通機関の感じがします。
 玉造町駅にも行きたかったのですが、あまりここで時間を食って今晩のあけぼのに間に合わないとえらいことなので、常陸小川でいったん下車して次の始発列車を利用することとします。常陸小川駅はローカル私鉄然とした駅風景でなんだか落ち着きます。廃止までにもう一度来てみたいものです。駅係員の方は非常に紳士的な方で、補片、補往もいやがる顔ひとつせず出していただきました。後で気づいたのですが、石岡までの券は古い券、最安券は新しい感じの券で、「発売当日限り有効」のフォントが違っていました。
 常陸小川からは折り返しの石岡行きの人となり、鹿島鉄道に別れを告げます。今日は湘南スタイルの気動車はお休みのようで車庫でねんねしてました。夕方から動くのかな?
 今日の予定は上野を21時45分に出る「あけぼの」に間に合えばよいので、まだ少々時間があります。せっかく常磐線まで来ているのでということで、関東鉄道の竜ヶ崎線を訪問してみます。ミニ路線ですが、さすが関東近郊。けっこう利用者がいます。私はのんびりした田舎の鉄道を想像していたのですが、人口規模が違いますな、関東は。佐貫と竜ヶ崎で硬券入場券と乗車券を購入。順調に収集が進み、ほくほく顔で上野へ戻ります。
 上野駅ホームではちらほら登山客らしき人がみえ、鳥海山こんでるのかなあと不安になります。当夜の「あけぼの」の指定席、寝台すべて売り切れとのことでした。私は駅員が指定席券をマルスと格闘して出してくれた「ごろんとシート」利用です。

【2日目】

 今日はいよいよ鳥海山登山です。寝坊したらどうしようと不安でしたが、5時43分、象潟駅に降り立ちます。

寝台特急あけぼの
一夜の宿 あけぼの 象潟駅にて

 心配していた天気も上々。立ちんぼはイヤだなあと思っていた鉾立ゆきのバスもちょうど席がうまる感じで出発。出足はなかなかよろしいです。
 6時30分、鉾立を発ちいざ鳥海山へ。整備された道が続き、振り返ると眼下には日本海が広がっています。途中ニッコウキスゲを眺めたりしながらえっちらおっちら登って行きます。
 7時51分、御浜小屋着。

鳥海山1
鳥海湖をのぞむ

ここにはありがたいことにトイレがあるので、使わせてもらいます。鳥海湖を眺めしばらく休憩とします。8時ちょうど出発。
 ここの山はさわやかな高原をずうっと歩いていく感じで非常に気持ちがよいです。私はあまり花には詳しくないのでブタに真珠状態ですが、それでも可憐な花に心洗われます。
 七五三掛、8時40分着。

鳥海山2
七五三掛付近から来た道を振り返る

ここでコースが分かれるのですが、時間が心配なのでとりあえず短い時間で行ける千蛇谷コースをとります。七五三掛からはがけを下り、やがて雪渓が現れます。雪に手をすると冷たく、夏に雪を見るなんてなんだか得した気分になります。雪渓を渡り、またえっちらおっちら進んで行くのですが、ここからの登りのきついこと。傾斜的にはたいしたことないのでしょうが、ずうっと歩いてきた身にこの登りはしんどいです。普段、登山中あまり休みを取らない私ですが、苦しくて一度小休止をとり体を整えます。
 大物忌神社9時32分着。着きました。ようやくここまで来ました。頂上まではもう少しです。ザックはデポし、カメラ片手に新山の山頂を目指します。この辺りは大きな岩を登って行くのですが、ペンキ矢印に従って行けばよいとはいえ、帰りに道に迷いそうで心配です。と、何かいます。おお、オコジョではないですか!なんとかわいらしい。あわてて写真をパシャパシャ撮ります。人間慣れしているのかすぐには逃げません。ん?フィルムを使い切ってしまったぁぁ。まだ頂上に着いてないのに。
 フィルム切れのカメラをかかえたまま、9時50分、新山頂上着。頂上は岩が組み合わさった狭いところですが、他の人々と健闘をたたえあい良い雰囲気です。下界は少し雲がかかっているものの、これだけ見えればまだ恵まれている方だそうです(地元の方談)。久々の長丁場をこなし満足感にひたりつつ、あたりを睥睨します。

鳥海山3
外輪から望んだ新山山頂

 さて、頂上を辞し、デポした荷物を拾った後、大物忌神社の前でしばし休憩。
 10時30分、神社を出発。七高山を極めた後に、名残りおしいですが下山です。他の登山客の話を盗み聞きしてますと、「外輪コースのほうが景色は良い」「それほど危険ということはない」ということでしたので、時間に余裕もあるしで、外輪コースをとって下山することにします。
 ところで行きは快晴だったのですが、だんだんガスが出てきました。そんなわけで下界もさして見ることができず、途中から頂上もガスの中に消えてしまいました。やはり早いめに登っておくのが肝要のようです。
 このコース、いまいちどこを歩いているのかピンと来ないのですが、行者岳11時頃、伏拝分岐11時27分とどんどん進みます。途中、ところどころ花が見られ心がなごみます。
 で、なんだかわけのわからないうちに七五三掛まで戻ってきました。12時。
 今日一日ずうっと帰りのバスに間に合うか気にしていたのですが、これなら楽勝です。七五三掛でも休憩をとり、ゆっくり行くことにしました。それに、石畳の足にこたえること。道を整備していただくのはありがたいのですが、石畳やコンクリの道はけっこうこたえます。とくに下山時、もうヘロヘロになっているときはダメージ大です。
 七五三掛からは往路を戻ります。
 12時44分、御浜小屋着。ここに来る途中の登り坂のきつかったこと。しんどくてたまらなかったのですが、霧が出てくるわ道に迷ったらかなわんやらで、体に鞭打って歩いて来たのでした。
 御浜小屋付近では多くの人が休憩しており、往路に立ち寄ったときよりにぎやかです。あまりのんびりする雰囲気でもなかったので、10分ほど休憩した後、下り始めます。
 14時、鉾立着。登山口付近の舗装路に苦しめられつつ、なんとか戻ってきました。途中で飲料水がなくなり、自販機で買ったジュースをがぶ飲み。登山して体をよくしに来たのか、糖分摂取過多になりに来たのかよくわかりません。
 酒田行きのバスまでかなり時間があったのですが、地元のおじさんが話しかけてきてくれて時間がつぶれました。おいしいお菓子なんかも教えてもらえたのでありがたかったです。ちなみに鉾立へ戻って来たとき、あたりは霧で真っ白。おじさんはしきりに、「天気が良かったら日本海が見えるんだが」と残念がってくれましたが大丈夫。朝は天気良かったですから。
 15時45分、酒田行きのバスで鉾立を発ちます。ありがとう鳥海山。
 途中は爆睡で、日本海が見えるところを通るらしいのですが、海を見ることなく酒田到着。駅併設の土産屋さんでお菓子など購入の後、陸羽西線、奥羽本線と乗り継ぎ山形に予定どおり20時16分到着。今日は山形国際ホテル泊です。
 閉店間近のホテル内レストランは私一人のために食事を用意してくれ、おかげであたたかい料理をいただけました。感謝。

【3日目】

 今日の予定は、くりはら田園鉄道を訪問した後、夕方から仙台でバスケ観戦です。8時58分山形発の仙山線で仙台へ出て、10時40分の列車で石越へ向かいます。
 くりはら田園鉄道は全線乗りたかったのですが、そうしていると仙台に良い時間に着けないしで、迷ったあげく栗駒、沢辺で下車して沢辺からバスで仙台へ向かうこととしました。石越→栗駒→沢辺と歩を進め、栗駒と沢辺で硬券入場券と乗車券を購入。両駅とも風格ある駅で素敵です。栗駒駅はいろいろな方面へバスが出ているようで、地域の中心拠点の様です。沢辺では仙台行きのバスがどこから出るのか不安だったのですが、駅前も経由してくれました。それにしても、この鉄道がなくなった後は地域の交通体系はどうなるのでしょう。バス路線の再編を軸に体系整備を進めるのでしょうか。
 沢辺からのバスは周りに何も無いくりこま高原駅を経由して、築館町で沢山お客を拾って仙台へ。仙台へは予定どおり15時30分着。いったんホテルにチェックインした後、バスケ会場の仙台市体育館へ向かいます。
 私が体育館に着いたとき、試合はけっこう進んでいてアルゼンチンがレバノンを20点差近く引き離していました。アルゼンチンは余裕モードの様相で、これは最初っから本気でやっているところを見ておくべきだったと後悔しきり。結局、後半はお互いファウルもたいしてせず、アルゼンチンの完勝でした。
 第3試合はフランス対セルビア・モンテネグロ。が、トニー・パーカーがフランスチームの練習しているあたりに見当たりません。後で知ったのですが、けがで不参加とのことでした。残念。
 ですが、試合は大接戦で、最後まで1点を争う試合となり、残り1分を切ってからはファウル、フリースローの応酬でした。なかなか良い試合を見せてもらいました。やっぱり、ナマで観戦するのって良いですね。席もけっこう良い席で楽しめました。

【4日目】

 さあ、この旅行も最終日です。山の天気はあやしかったのですが、蔵王に寄って帰宅することにしました。仙台からは昨日も乗った仙山線を今度は山形へ向かいます。山形駅からは10時30分の刈田峠ゆきのバスに乗ります。ふもとから見上げる山の様子はどうもイマイチで、ロープウェイに乗ると辺りはガスで真っ白でした。熊野岳へも行ってみたのですが御鉢もガスで見えず残念な結果となりました。こんなことなら関東の低山でも登っておけばよかったと思いますが、あとのまつりです。
 この後は山形駅へ戻り、山形新幹線、東海道新幹線、関西線で帰路につきました。

おしまい



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